社長ブログ

リースバックは注意が必要です、、、

2025/06/07

おはようございます。今回は、「リースバック」についてお話したいと思います。最近では、メディアやCMなどで取り上げられることも増えて、聞いたことがある方も多いと思います。「リースバック」とは、ご自宅などの不動産を売却しても、購入してくれた方に家賃を払いながらそのまま住み続ける方法です。CMでは、簡単そうにみえますが、実際はクリアしなければいけない点が多々あり、なかなか難しいです。CMで流れているみたいに簡単ではありません。「リースバック」希望で相談に来られたお客様も、私達の説明を聞かれて、「私達の場合、リースバックしたら今よりも状況が悪くなるので意味がありませんね、、、CMとはやっぱり違うんですね、、、簡単に考えてました、、、」といった声もよく聞きます。ただ、「リースバック」はどうしても住み続けたい、資金が必要というお客様にとっては、条件が合いさえすれば、その希望を叶えることができる方法です。そこで

まずは、「リースバック」を成功させるために大事な3つのポイントをお伝えしたいと思います。

まずは、

①購入価格

…リースバック物件を購入される方は、不動産会社、投資家、投資会社に限られます。「住み続けたい」という希望を叶えるため、その希望に応えてくれる買主様を探さなければいけません。その際、いくらで購入してくれるかが成功できるかどうかの鍵になります。

 

②家賃設定

…売却後に毎月支払う家賃がそれまで払っていた住宅ローンの返済額より高くなってしまっては「リースバック」の意味がありません。家賃が払えなくなってしまったら退去せざるを得ません。長期間住み続けるためには、無理せずに支払える家賃設定になっているかどうかの事前チェックが必要です。

 

③物件状況

…購入を検討する不動産会社や投資家は、その物件の状態、権利関係、周辺環境等を調査します。そして、退去した後に、また貸せる物件なのか、転売しやすい物件なのかチェックして判断していきます。なので、流通性のない物件、再建築不可物件、不便な立地にある物件などは厳しい可能性が高いです。

 

③については変更しようがないのでどうしようもないですが、①と②については、バランスが大切になりますね。高い価格で売却できれば嬉しいと思いますが、その分家賃設定は高くなります。家賃を低くしたいと思ったら、売却価格も低くせざるを得ません。

 

次に、「リースバック」の6つのメリットをお伝えします。

・そのまま住み続けることができます‼

…リースバックの最大のメリットです。生活環境を変えず、今まで通り住み続けることができます。特にお子様がいらっしゃるご家庭では、校区の変更や友達との別れが必要ないので、とても喜ばれています。

 

・毎月の家賃が以前の住宅ローンよりも低くなる可能性がある‼

…それまでは銀行に対して月々住宅ローンとして払っていたものが、今後は投資家などの買主様に家賃として毎月払っていくことになります。買主様が購入する価格によっては、月々の支払額が以前の住宅ローンよりも大幅に安くなる可能性があります。ただ、住宅ローンを組んだばかりで、住宅ローンの残債がかなり残っている場合は、購入してくれる買主様がいらっしゃったとしても、家賃もかなり高くなってしまうのでリースバックできないということになります。

 

・固定資産税の支払いがなくなる‼

…「リースバック」後の固定資産税は買主様が支払うことになります。家賃のみの支払いになるので、毎年の固定資産税から解放されます。

 

・(マンションの場合)管理費や修繕積立金の支払いがなくなる‼

…マンションの場合、月々の住宅ローンとは別に管理費や修繕積立金の支払いがあります。リースバック後は、買主様が入居者からいただく家賃の中から管理組合に管理費や修繕積立金を支払うようになります。

 

・将来、買い戻すことも可能‼

…例えば、お子様が成人され就職後にお子様名義で住宅ローンを組んで買い戻すことも可能です。その際、リースバックの際に締結する賃貸借契約書に「買戻し特約」を明記しておく必要があります。後々トラブルにならないように、買戻し期間、買戻し金額など事前に条件をしっかりまとめておくことがポイントです。

 

・キャッシュフローの改善にも効果があります‼

…法人・事業主の方もリースバックは有効です。リースバックをすると、不動産のローン返済に代わって毎月の家賃を支払うことになります。つまり、債務の元金支払い(費用として計上できない)が減り、家賃の支払い(費用として計上が可能)が発生します。その結果、利益が圧縮され法人税が減ります。よって、キャッシュフローの改善につながります。

 

このようにメリットのたくさんある「リースバック」ですが、もちろん、家賃を支払えなくなると退去しなくてはいけない、リースバック中の建物の不具合の補修義務は入居者負担になるケースが多いなどのデメリットもあります。

 

まとめとして、一番大事なのは「家賃」です。月々いくらの家賃になるのか、、、これです‼無理なく支払っていけるかどうか、事前に毎月の収支をしっかり調べてみましょう。購入される投資家の方たちも利回りがいくらになるか等、不動産投資として見合っているのかどうかいろいろ調べて判断されます。そして、「リースバック」をお手伝いする不動産会社は、お互いの要望を聞きながら条件調整を行ないます。何度も言いますが、「リースバック」は簡単ではありません。「リースバック」を取り扱った経験のない、不慣れな不動産会社はまとめるのがなかなか大変だと思いますので、相談される際は、「リースバック」の経験豊富な不動産会社に依頼されたほうが良いと思います。