社長ブログ

一般媒介契約を薦めてきた不動産会社、、、なぜ、、、

2025/06/23

おはようございます。今回は、「一般媒介」について詳しくお話したいと思います。「一般媒介」とは、売主様が複数の不動産会社に不動産の販売を依頼する方法です。そして、買主を見つけて決めてくれた不動産会社に売主様は仲介手数料をお支払いします。他の不動産会社には支払う必要はありません。ということは、他の不動産会社は、動いたら動いた分だけ経費がかかり赤字になってしまうということになりますね。なので、多くの不動産会社は、単独で任せていただく「専任媒介」で売主様にお願い致します。

 

ただ、売る側からいえば、多くの不動産会社に依頼したほうが、それぞれの不動産会社が動いてくれるので早く決まりやすいだろうと思いがちですが、先程のように動くだけ動いて他の不動産会社に決められてしまったら意味がないので、不動産会社側からしたら、どうしても販売活動は消極的になりがちです。売主様にとっても、専任媒介のほうが、2週間に1回以上の頻度で報告をいただけたり、他の不動産会社にも情報を共有するレインズに登録したりとメリットも多いです。

しかし、売主様からしたら、「専任で依頼した不動産会社が何もしてくれなかったらどうしよう、、、」「ちゃんと販売活動してくれるかなぁ、、、」といった不安はあると思います。ご安心ください。専任媒介は上限3ヶ月と決まっています。もし万が一、その不安があたって何も活動してくれない不動産会社、何の報告もない不動産会社だったら、解約してもらったら大丈夫です。

 

では、「一般媒介」を利用したほうが良い場合はどのようなときでしょうか?弊社としては、2つの場合が挙げられます。まずは、

➀売却価格が1億円以上など高額な場合

…もし契約できれば、仲介手数料は300万円を超えてきます。なので、リターンが大きいので、動く価値ありと判断して、一般媒介でも不動産会社は積極的に動くと思います。

 

②相場価格よりも低い価格で売り出す場合

…売主様の中には、「急ぎで売却したい、、、」ということで、相場価格よりも低い価格での売出しを希望される売主様もいらっしゃると思います。その場合、不動産会社からすれば、相場よりも低いということは、売りやすいということになります。つまり、すぐにお客様がつく可能性が高いということです。なので、その場合は、競争させる意味でも「一般媒介」で複数の不動産会社に依頼しても、不動産会社は動くと思います。

 

 

このように、「一般媒介」で依頼したほうが良いケースもありますが、ほとんどのケースでは多くの不動産会社は「専任媒介」での受託を依頼してきます。

 

ここで、ある売主様からいただいた質問をご紹介したいと思います。その売主様から、

「ネットやYouTubeでも、不動産会社は専任媒介を求めているとあったんですが、御社の前に2社訪問査定してもらったんですけど、2社とも「弊社は一般査定で構いません。」と仰ってました。なぜですか?」と質問を受けました。弊社も「なぜその不動産会社は一般媒介を薦めてきたんだろうか?」と不思議に思っていたんですが、売主様から売出し価格を聞いて納得しました。売主様は「この価格でしか売却は考えていない」とのことで、その価格はかなり強気で、相場よりも700~800万円も高く、到底、反響は見込みにくい価格帯でした。ここからは弊社の想定ですが、一般媒介を薦めた2社は、「この価格では売れない。専任媒介で預かってしまったら、販売活動で動かないといけないし、報告もしないといけない。動くだけ無駄になる可能性が高いので、どうせ他の不動産会社も苦戦するだろうから、一般媒介でとりあえず預かっておいたほうが良いかも」と考えたんだと思います。

売主様に説明させていただいたところ、「私の希望価格を伝えた途端、一般媒介の話をされてきたので間違いないと思います」と納得されていました。

通常、不動産会社は専任媒介をお願いしてきます。もし、一般媒介を進めてくるとしたら、何か要因があると思います。今一度、よくよく考えてみましょう。