不動産売買の最後の手続き、決済とは、、、
おはようございます。今回は不動産売買の取引の中で最後の手続きになる「決済」についてお話したいと思います。まず「決済」は、平日の昼間に行なわれます。土日祝日はできません。それは、銀行と法務局が開いている時間帯にしなければならないからです。そして、「決済」は、買主様が住宅ローンの融資を受ける金融機関の支店で行ないます。その場所には、売主様、買主様、元付不動産会社の担当、客付業者の担当、住宅ローン融資担当者、司法書士が集まります。
当日の流れは、まず、所有権移転登記を担当する司法書士の先生に、売主様は権利証や印鑑証明書を、買主様は住民票など、所有権移転するために必要な書類をお渡し致します。そして、先生から提示された書類に記名押印します。そして、登記に必要な手続きが終わりましたら、司法書士の先生が住宅ローンの融資担当に「実行していただいて大丈夫です。」とお伝えします。
それから、住宅ローンの融資担当は住宅ローンを実行し、買主様の口座に融資金額を振込みします。そして、買主様の口座に振込みが終わったら、売買代金を売主様の口座に振込みをします。売主様は住宅ローンが残っていたら売主様の口座に振込みされたら完済の引落しをしてもらうように住宅ローンを組んでいた金融機関と事前に手続きをしておきます。そして、完済できると住宅ローンを組んでいた金融機関から抵当権抹消書類を預かります。その書類を司法書士に渡して抵当権抹消登記をしてもらいます。
実際の現場では、ここから意外と時間がかかります。振込みをするお金があったり、諸費用などは現金で引き出したり手間がかかるので、だいたい1時間程かかるケースが多いですね。その間を、売主様、買主様がお話しやすいような雰囲気作りを作るのも私達仲介不動産会社の役割でもありますね。当日は売主様、買主様、お互いに緊張していますので、「〇〇様(売主様)、近隣はどのような人が住んでらっしゃいますか?」「△△様、今のうちに、売主様に聞いておきたいことはございませんか?」等、仲介不動産会社が売主様、買主様の緊張をほぐすようにしないといけませんね。
振込みが終わったり、現金の準備ができましたら、融資担当者が決済を行なっているブースにお持ちになります。そして、金額の確認などをして、問題なければ、売主様は領収証と現在持っている全ての鍵をお渡し致します。そのときには、鍵以外にも、持っていれば、設備の取扱説明書や、新築時の建築確認済証や検査済証、設計図面などをお渡し致します。
これで、「決済」が完了となります。この後、司法書士は、抵当権抹消、所有権移転、抵当権設定の登記手続きをしに法務局に向かいます。決済のときに、新しい権利証(登記識別情報)を発行していただけると思いがちですが、実際は法務局で手続きをした後、約1週間から2週間後に発行されます。登記を担当した司法書士の事務所から郵送されます。大事なものですので、届いたらちゃんと保管しておいてください。
以上が、通常の「決済」の流れですが、売主様や買主様が遠方にいらっしゃって不在で決済することもあります。特に、近年は新型コロナウィルスの影響で移動制限、移動自粛があったこともあり、不在での決済が増えてきました。不在で決済する場合、事前に決済当日にする手続きを終えておきます。例えば、売主様が不在で行なう場合、登記を担当する司法書士が本人確認や書類のやり取りを郵送等で行ないます。そして、仲介不動産会社にも鍵などを事前に送っていただきます。決済当日、買主様から売主様の口座に振込みをしてもらい、着金確認できたら売主様は司法書士と仲介不動産会社に連絡をします。その連絡をいただいたら、司法書士は登記手続きに法務局に向かい、仲介不動産会社は買主様に鍵をお渡し致します。これからも不在での「決済」が増えてくる可能性が高いと思います。どうしても日程調整できない方や、なかなか仕事が休めなかったり、移動が難しい方は、お気軽に事前に仲介不動産会社にご相談ください。不在でも決済はできますのでご安心ください。
今回は、「決済」の流れと内容についてお話しましたが、いかがだったでしょうか?実際は、なかなか経験することではないので、又、初めての方が多く、緊張すると思いますが、当日は今回お伝えした内容を元付不動産会社、客付不動産会社、司法書士が協力しながら手続きを進めていくので、安心してください。
「決済」についてご不明な点、不安な点がありましたらお気軽にコメントください。分かりやすくご説明させていただきます。