社長ブログ

住替えの3つのタイプと3つの住宅ローンタイプ

2025/05/24

おはようございます。今回は以前にも解説させていただきました「住替え」について、より詳細に、その方法とローンについてお伝えしてまいりたいと思います。売主様の中には「今の住まいを売却して、新居を購入したい」と希望されている方が多いです。売却と購入の2つの取引を同時に進める必要があるため、売買のタイミングや資金計画を慎重に考えなければなりません。

 

まずは、「住替え」の方法ですが、3つ挙げてみました。まず1つ目ですが、

「売却先行型」です。

新居の購入に先行して元の住居を先に売却する「売却先行型」は、元の住居のローンを完済した後に、新居の住宅ローンを組むため、資金計画が立てやすいです。ただし、元の住居を売却して、新居の引渡しを受けるまでに、賃貸住宅などに仮住まいをする必要があります。2回分の引越し費用、賃貸住宅を借りる際の敷金、礼金などの諸費用がかかってしまいます。もったいないと思われる方も多いと思います。

 

2つ目は、

「購入先行型」です。今の住居を売却する前に新居を購入する「購入先行型」あ、仮住まいは不要ですが、現在の住居と新居の住宅ローンが重複する「ダブルローン」の期間が発生してしまいます。旧住宅ローンが残っている状態では融資できないという金融機関もありますので、「購入先行型」の場合は、ダブルローンの期間が発生しても大丈夫かどうか事前に金融機関に確認しておく必要があります、ご注意ください。

 

3つ目は、

「売却・購入同時進行型」です。現住居の売却と新居購入という2つの売買契約の決済・引渡し日を同日に合わせる「売却・購入同時進行方」は、仮住まいが不要でダブルローンになる期間も生じません。しかし、2つの契約の決済・引渡し日は売主様の一存で決めれるものではありません。売買のタイミングを合わせるとともに、現住居の買主様や新居の売主様、それぞれの取引の司法書士、金融機関とのスケジュール調整が必要になり、様々なことに配慮しながら進めなければいけません。この「売却・購入同時進行型」をすることができるならベストですが、実際は、なかなか難しいです。

 

この3つが「住替え」の方法になりますが、「住替え」を検討している方は、ローンや資金面に関して不安を抱えている方も多いと思います。「住替え」では、一般的な住宅ローンの他に、次の3つの方法で融資を受けることができます。

 

一つ目が「ダブルローン」です。

「ダブルローン」はローンの名称ではなく、2つのローンの返済が重複しているという状態のことです。新居購入を先行する住替えでは、現在の住居の決済が完了するまでダブルローン状態になりますが、誰でもできる訳ではありません。今の住宅ローンがある状態で新規の住宅ローンを組むには、それだけの収入と信用が必要ですので、事前に金融機関に相談してみましょう。

 

二つ目が「つなぎ融資・買取保証」

です。ダブルローンが組めない場合は「つなぎ融資」を受けてみてはいかがでしょうか?つなぎ融資とは、購入と売却のタイムラグをつなぐ融資のことです。現在の住居の前に、住替えに必要な資金を一時的に融資してもらえます。そして、現在の住居の決済・引渡しをもって完済します。つなぎ融資は基本的に「買取保証」をセットで提供されます。買取保証とは、あらかじめ決められた期日までに売れなかった場合、不動産会社が買い取るという保証です。この保証があれば、「いつまでも売れない」ことが避けられます。

 

3つ目は「住替えローン」

です。「住替えローン」とは、現在の住居の残債と新居の資金をまとめることができるローンです。原則的に、住宅ローンの完済は不動産売却の前提条件になりますが、住替えローンを利用すれば、完済しなくても不動産売却と住替えが可能になります。とても便利なローンですよね。ただし、今の住居のローン残債と新規のローンをまとめるため「売却・購入同時進行型」の住替えでしか利用できません。なので、やっぱりタイミングが重要ということになりますね。

 

「住替え」を検討している方は、どの方法で進めるのか、そして、自分はどのローンが利用できるのか、事前にしっかりと調べる必要があります。そして、できれば、売却と購入を依頼する不動産会社は一緒のほうが連携はスムーズだと思います。ですが、物件の都合上、そうはいかないこともあると思います。そのときは、それぞれの不動産会社の間に立って、報告、連絡、相談を密に行なって調整する必要があります。そして、それぞれの不動産会社に事情を話してスムーズに「住替え」ができるように協力してもらいましょう。