生活困窮からの事件
こんにちわ。今日は千葉県で起きた事件についてお話ししたいと思います。TVのニュースや新聞等でも掲載されていたのでご存じの方もいらっしゃると思います。この事件は、
千葉県銚子市に住んでいたパート従業員の母親が生活に困窮し、家賃を滞納し、公営住宅から強制退去させられる当日、中学2年の一人娘を首を絞めて殺害したというものです。この母親には、
別れた夫の借金がありました。夫には結婚前から数百万円の借金があり、妻名義でも消費者金融から借りていたそうです。離婚後、母親は娘の制服をなんとか購入するために闇金に手を出しています。
私は記事の途中で、生活保護は受けられなかったのか?と疑問に思いましたが、記事を読み進めていくと、びっくりなことが…。母親は市役所を訪れたが、仕事をしているという理由で断られたそうです。市役所側のコメントは「制度の説明を聞きに来ただけだったので、詳しい事情の聞き取りはしなかった」とのこと。
立ち退きを求めた県住宅課も「被告の生活状況を把握していなかった」とコメントしています。
そして、母親は娘を殺した後、自分も腹を切って死ぬつもりで包丁まで用意していたとありました。12日にこの裁判の判決があり、千葉地裁は懲役7年の判決を言い渡しました。
この事件は本当に悲惨というか残念というか、生活保護さえ受けることができれば殺人という最悪の結果にはならなかったのではと思います。生活保護の不正受給などが相次ぎ、対応が
厳しくせざるを得ないというのは十分理解できますが、やはり個別に、その相談者ひとりひとりの声に耳を傾けてあげるべきだと思います。
私は、今回のように殺人事件にまで発展しないまでも、生活に困窮している方は大勢いらっしゃると思います。人間は誰しも、余裕がなくなると視野が狭くなり、思い詰めてしまうもの
です。私もこれまで住宅ローンにお困りの方の相談を数多く受けてまいりました。今回の事件を受けて、これまで以上に相談者の声をしっかり聴かなければならないという気持ちになりました。