相続登記したのが何で分かったの???
おはようございます。山田です。弊社にはお陰様で不動産に関するお悩みや質問をたくさんいただきます。今回は、ある相談者様からいただいたある質問についてお答えしたいと思います。
Q 父が亡くなり、実家を長女の私が相続することになりました。相続登記を司法書士に依頼し、私名義に変えたんですが、数ヶ月後に、いろんな不動産会社からDM(ダイレクトメール)が届くようになりました。中には直接自宅に訪問してくる不動産会社もいらっしゃいました。DMを見てみると、「●●を相続されたと思いますが、売却のご計画はなかったでしょうか?おありでしたら、ぜひ弊社にお任せください」というものでした。父が亡くなり相続登記したことは親族しか知らないはずです。なぜたくさんの不動産会社が私が相続登記をしたことを知っているんでしょうか?
お答え致します。まず、不動産の登記関係は法務局で管理しています。その法務局に、不動産会社は、「行政文書開示請求書」というものをお送りします。行政文書開示請求書というと難しいですが、簡単にいうと、「●月に不動産登記受付された内容の一覧をください」というものです。この「1ヶ月間にあった不動産登記受付された内容」ですが、所有権移転はもちろん、抵当権設定、抵当権抹消、差押え等、様々な権利関係の取引が普段あちこちで行われているので、1ヶ月だけでもすごい量になります。びっくりする程の情報が不動産会社に届きます。その情報の中から、相続が原因で所有権移転している案件をピックアップしていきます。大変な作業ですが、ひとつひとつチェックしていきます。
そして、ピックアップし終わったら、次に、実際に登記簿謄本を取得していきます。この登記簿謄本に、どこの誰にいつ相続されたのか記載されているので、不動産会社は新所有者を把握することができます。その情報を基にDM(ダイレクトメール)を一斉にお送り致します。
なので、相続登記が完了して、約2ヶ月後位に、いろんな不動産会社からDMが届きます。あちこちから届くので、何も知らない方はビックリされると思いますが、このような流れで不動産会社は情報を取得してDMを発送しています。怪しい方法で取得している訳ではありませんのでご安心ください。この相続された方に送られてくるDMですが、これまで説明してきたように、不動産会社は手間と時間と経費がかかっております。なので、なんとか反響をいただくために少しでも早くDMを郵送したいと思っていますが、DMを作成している時間がもったいない、面倒くさいという理由で直接訪問する不動産会社もいらっしゃいます。
相続されたばかり方の中には、「自分達は住まないので処分しようと思っていた」「売却しようと思っていた」「どこに売却依頼しようか考えていた」という方もいらっしゃると思います。その場合、送られてきたDMに目を通されてもよいかと思います。そして、DMをご覧になって、話を聞いてみようと思われましたら、ぜひお問合せしてみて、話を聞いてみてください。何も知らない方は、突然DMが届いて、「何で相続登記したことを知っているの?怪しい、怖い」と思われるかもしれませんが、これまで説明してきたように、正規の方法で法務局から情報を取得して発送しているので、安心してもらって大丈夫です。
と言っても、特に相続した不動産から遠方に住んでいる方は、どんな不動産会社が分からず情報も少ないので多少なりとも不安はあると思います。その際は、リモートでのご相談をお問合せしてみてはいかがでしょうか?今は、リモートを活用している不動産会社は多いので、リモートを通して、どのように売却活動していくのか、どのような販売戦略、販売計画を考えているのか聞きながら、信頼してお任せできる不動産会社かどうか吟味してみてはいかがでしょうか?
ここまでご視聴いただいて「ちょっと前に親から相続したけど、そう言えばうちにはDMとか届いていないなぁ、、、」という方がいらっしゃいましたら、その不動産が山とか畑だったり、又は、かなり郊外にあったり、かなり狭かったり等々、取扱いが困難なケースの可能性がありますね。そのような不動産には、売却するのに苦戦するだろうということで敢えてDMを送っていない可能性が考えられます。どちらにしても、その会社ごとに、取り扱う物件の基準はあると思いますので、送る、送らないを決めていると思われます。ご参考ください。どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>